30年という歳月。
おとといの日記「TG30周年:30年もたてば色々状況変わるわな」に触発されて、他の音楽シーンが30年経ったらどんな風になったかを調べてみましたよ。
モダンジャズの嚆矢が1941年の「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン(原題:The Harlem Jazz Scene 1941: After Hours at Minton's)」だとして、30年後、1971年のジャズの状況はどうだったかをちょっとググってみた。
1971年のジャズシーンの主な動き(意味無く名前の五十音順)
- 阿部薫:「暗い日曜日」「風に吹かれて」「アカシヤの雨がやむとき」
- アルバート・アイラー:前年に死んでたけど....「ラスト・レコーディングVol.1,2」
- ウェザー・リポート:1st「ウェザー・リポート」。ジョー・ザヴィヌルの1stソロも同年。
- カンパニー:"The Music Improvisation Company 1968-1971"
- キース・ジャレット:いわゆる「アメリカン・カルテット」結成。1stソロ「Facing You」
- チック・コリア:フリージャズの「ARC」や「Circle」(アンソニー・ブラクストンと競演)と並行して、ピアノソロ「Piano Improvisation Vol. 1&2」
- デレク・ベイリー: "Solo Guitar Vol 1"
- ハン・ベニンク&ミシャ・メンゲルベルク:"Mengelberg Bennink" ほか、ICP、FMPの諸作がドッとリリース。
- ペーター・ブロッツマン他:"Live in Berlin '71"
- ホルスト・ウェーバーがEnjaレーベル立ち上げ。
- マイルス・デイヴィス:バリバリのエレクトリック期。「ジャック・ジョンソン」「ライヴ・イヴル」「マイルス・アット・フィルモア」から「オン・ザ・コーナー」に至る端境期。
フリー・ジャズの咆哮の時代が一段落して、次の動きへの模索が始まってるとき、という感じなのかな?
- エレクトリック・マイルス周辺からジャズロック→クロスオーヴァーへの動き
- ヨーロッパで、非イディオム的な、いわゆるフリー・インプロヴィゼーション勃興
- ECMで、静謐でリリカルな、いわゆるECMサウンドが徐々に確立
ふ〜む。
こう見ると、偶然にせよTG30周年の今年に「ポスト・ノイズ」と名づけた特集を出したユリイカは、あながち的外れでもない(笑)?