12/21 ふちがみとふなとカルテット@門仲天井ホール

新作「ヒーのワルツ」レコ発ライブということなのだろうが、アルバムは二人のデュオであるのに対し、この日は千野・大熊がついてカルテット編成。開演前にふちがみさんから「休憩なしでやりますので、途中でトイレに行ってもいいです」というアナウンス。

なんとも言えず、こう、まったりと良かったですね。


シンプルな歌のメロディの後ろで実はけっこう複雑なコード進行が動いてるんだけど決して重くならずに軽く飄々としている、という音楽には、矢野顕子とか、ジョニ・ミッチェルとか、あとはブラジルの音楽なんかもそうだけど、この日のカルテットの演奏もそんな感じ。特に千野氏のピアノの存在が大きい。


音楽的な“芳醇さ”は、矢野顕子に迫るものがあったのではないか。


ふちがみさんは相変わらずの天然さんで、足元には古いポータブルの蓄音機となぜか大昔の少女雑誌(表紙は高峰秀子かな)が置いてあって、「DJをします」とか言って昔のSPレコードをかけたり、メンバーにシリトリをさせたり、と好き放題。


「歌う人」「ヘブン」アンコールの「Nalala」あたりでちょっと涙腺が潤んでしまったりした。