企業が逆上するとき。(その3)


ホントは先日の日記の後に加筆するつもりだったんだけど寝込んじゃったんで、こちらにあらためて書こうと思う。でもちょっとその前に。


日本ポピュラー音楽学会増田聡氏が
http://homepage3.nifty.com/MASUDA/index.html
下記のようなアクションを始めている。


オリコン個人提訴事件を憂慮し、烏賀陽弘道氏を支援する
http://d.hatena.ne.jp/oricon-ugaya/

つまりオリコン社は、経済的に脆弱なフリージャーナリスト個人に対し、その言論活動の誤りを認めさせる目的で、民事訴訟という手段に訴えたというわけです。損害賠償はそのお題目に過ぎない、とこのコメントは述べていることになります。

民事訴訟をその本来の目的(訴訟対象となる損害の回復、補償など)以外の目的で行うことは、「訴訟権の濫用」あるいは「濫訴」となり、民事訴訟法で禁じられております。


さらに通常、この種の言論活動に伴う名誉毀損訴訟は、当の出版物を発行した出版社や新聞社も被告に含まれ、その責任を著者個人と共に問うのが一般的です。

しかし、あえて出版社を除外し、烏賀陽氏個人のみに対して賠償請求を行ったオリコン社の異例の振る舞いは、「言論の自由への挑戦」などといった大時代的な言い方をせずとも、「弱いものいじめ」であることは明白です。

まだ始まったばかりだけど今後の動きに注目。


さて、今回の件について私見を述べてみる。こんな感じ。

  • サイゾーの記事について
  • 訴訟に至る経緯について
  • 訴訟後のオリコンのコメントについて
  • 訴訟の背景について
  • もしオリコンが勝ったなら....
  • まとめと、落し所

サイゾーの記事について

ウルトラサイゾー - サイゾー公式サイト
http://www.ultracyzo.com/cyzo/contents/0701/index.html
バックナンバー:月刊「サイゾー」12月号
http://www.ultracyzo.com/cyzo/contents/0612/index.html
12月号巻頭特集 ジャニーズって、タブーなの?
http://www.ultracyzo.com/cyzo/contents/0612/JohnnysTaboo/index.html
編集長の声明:(株)オリコンによる、ジャーナリスト・烏賀陽O道氏への「損害賠償請
求事件」提訴について
http://www.ultracyzo.com/cyzo/contents/0701/kenkai.html

弊誌は、記事へのコメント提供者のみを訴訟対象にした本訴訟には違和感を拭えず、言論機関と情報提供者との関係性、ひいては表現および報道の自由を保持・保障するうえで、本件は極めて重要な意味を持つものと考えます。

バックナンバーまだ買えるぞ!みんな、買っちゃえ(笑)


俺、この号、事件になる前に読んだよ。ジャニーズの内幕特集の記事でジャニー喜多川氏の最近のご尊顔を拝することができるというので(笑)。一通り目を通して読んだが、烏賀陽氏の囲み記事は、斜め読みしたくらいで、ほとんど印象に残っていない。今回事件になるまですっかり忘れてたくらい。むしろ、北公次の暴露本「光GENJIへ」の裏の仕掛け人って、あのAV監督の村西とおるだったのかぁ、なんて記事のほうがよっぽど印象に残っている(笑)。


問題の記事はここで読めるが:
http://ugaya.com/column/0604saizo.html
ぶっちゃけ、どうということのないというか、どうでもいいような記事である。いや別に烏賀陽氏をけなすつもりではなく。ホントそうじゃん?これ読んで少年マガジンキバヤシ&MMRばりに
http://ja.wikipedia.org/wiki/MMR_(漫画)

烏賀陽氏:「日本には、長くオリコンしかヒットチャートが存在しなかったため、その統計学的な正確さが過大評価されがちです」
「さらに...(ゴクリ)....」
オリコンは予約枚数もカウントに入れている。予約だけ入れておいて後で解約する、“カラ予約”が入っている可能性が高いのです....!!」

な、なんだってーーーーー!!! アスキーアートは略)

と驚愕する奴いる?いないでしょう。


烏賀陽氏もサイゾー編集部もこの程度の記事がオリコンの主張するような損害賠償の対象になるとは全く思わなかったことだろう。この程度の囲み記事の、しかも編集部からコメントを求められて回答したことに対して法外な訴訟を起すことには、俺も、どうしても非常な違和感を覚えてしまう。


なぜオリコン烏賀陽氏が「コメントしたことに対して」このような訴訟を起したのか?これが、法律の専門家も首をかしげている今回の騒動で最も不可解とされる点だ。これについての私見は後述する。


ところで、脱線するけど、サイゾーの中身ってこうやって改めて眺めると、訴えられそうな記事満載だねぇ(笑)。オリコンどころのレベルじゃねぇぞ

(かきかけ)