魔女狩りの村に「奥様は魔女」の銅像


アメリカ開拓時代に魔女狩りの嵐が吹き荒れた町に、よりによってTV番組「奥様は魔女」の銅像を立てようっつうお話。


奥様は魔女」がちょうどニコール・キッドマン主演でリメイクされ、来月全米公開されるのに合わせて町おこしを当て込んでいるらしい。


ニュースをググってみるとこんな感じ:
google:Salem Bewitched
ワシントン・ポストの記事
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/05/09/AR2005050901352_pf.html


魔女狩りといえば中世ヨーロッパというイメージが強いが、1692年に米マサチューセッツ州セーラムという町で突然起こった魔女狩り騒ぎは、正式に異端尋問官が派遣されるほどの大事件になり、パニックと集団ヒステリーの中、19人が魔術を使った罪(?)で処刑された。


この事件は、小説家ナサニエル・ホーソーン(先祖がこの異端審問裁判での判事だった)の作品に“呪い”として暗い影を落とし、劇作家アーサー・ミラーはこの事件を描いた戯曲「るつぼ」で1950年代の赤狩りの狂気に警告を発した。いわばアメリカ開拓時代の呪われた過去であるわけだ。


そんな町で、地元のケーブルTV局が高さ9フィート(約3メートル)の、オリジナルTV版でエリザベス・モンゴメリー演じる“サマンサ”がほうきに乗ってる銅像を立てる計画を発表したからさあ大変。「悪趣味極まりない」「過去の汚点を今さら掘り返されたくない」「この町と関係ないじゃん*1」という反対意見が出る中、市長さんの「これで知名度あがるだろう」という鶴の一声で、結局OK出てしまったらしい。


何はなくとも町おこし。地方都市の世知辛さは洋の東西を問わないのかなぁ。


セーラム魔女狩りについては、こちらのサイトが非常に詳しい。グレイト。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/yaziuma/essay2.html


今度公開される映画のサイトはこちら。
http://www.sonypictures.com/movies/bewitched/site/


エリザベス・モンゴメリーと「奥様は魔女」のファンサイト。非常に懐かしくて面白い。ついついあっちこっち見入っちゃったよ。
http://www.bewitched.net/

*1:実際は何回かロケが行われたことはあるらしい