Morgan's Organ vol.17@六本木Super Delux

  • Fender Rhodes Mark II (Vかも?)
  • Fairlight の音源ユニット+Voicetracker(MIDIインタフェース)
  • Suzuki Omnichord(電子オートハープ
  • Casiotone
  • 謎のロシア製キーボード
  • Horner Electronium(電子アコーディオン
  • エフェクタ各種、ミキサー、サンプラー
  • カズー、リコーダー、鍵盤ハーモニカ、玩具など


今回は「こんばんは、モーガン・フィッシャーです。今日は、Morgan's Organの17回目ですねぇ」みたいなMCから始まり、その喋りをループ・変調させていってダブっぽく処理した音響をバックにキーボードを弾き始める、という流れ。


フィッシャー氏の演奏はいつもと同じく、あるキーボードでひとしきりミニマルっぽいソロを弾いたら、サンプラーでループさせてバッキングトラックを作って、徐々に次の楽器に移る、という感じ。ちょうど、自動車のフロントガラスの上をガラスに映った風景がすべるように移り変わっていくように、キーボードのラインが2重3重に折り重なりながらニュル〜〜〜、スル〜〜〜、ヌメ〜〜〜と移動していくイメージ。これが約1時間づつ、休憩はさんで2セット。


以下に、使っていたキーボードとそのサウンドを記す。


Fender Rhodesは、有名な初期の「ステージピアノ」ではなく、もう少し後期型のモデル。リング・モジュレータをかけて「ギョーン」という金属音(要は Pink Floyd "Echoes" のイントロの音ですな)に加工して使っていた。


Rhodes piano (Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Fender_Rhodes


Fairlightは言わずと知れた80年代を代表するデジタルキーボードだが、俺にとっては、何と言っても Peter Gabriel のアルバムの音を出す楽器だ。あの音が出るとホント今でも胸が躍るよ。


Voicetrackerは、声や既存の楽器をトリガーにしてFairlightの音源ユニットを発音させるインタフェース。キーボードは使わずに、マイクがつながってて、歌ったりピアニカや笛を吹いたりするとそれにシンクロしてFairlightの音が鳴るという。


Fairlight CMIに関するページ:「あの音」のサンプルも聴ける。
http://www.ghservices.com/gregh/fairligh/voicetra.htm
http://www.ghservices.com/gregh/fairligh/examples.htm


Omnichordは、教育用楽器で有名なスズキ(スズキメソッドってあるよね)が80年代に発売してた知育・教育用電子楽器。片手でボタンを押しておいて、弦に見立てたセンサーを撫でると、プリセット音で和音が鳴る、という代物らしい。実は今回ググッてみて、海外で熱心なファンがいるのにビックリした。有名ミュージシャンがそのチープな音を敢えて使ってたり、懐かしい最初の楽器というWEBサイトがあったり。あ、障害児教育や音楽療法の道具としても活用されているようだ。ここら辺はいかにも教育関係に強いスズキらしい。音はいかにもチープなこども向け電子楽器という音だけど。
google:Omnichord


カシオトーンは、めちゃめちゃスイッチを増設したりして改造してある。完全に一種の発振機というあつかいになってて、耳障りな電子音を出す道具と化していた。


今回の呼び物は、謎のロシア(または東側のどこかの国)製のキーボード。いわゆるシンセサイザーなのか、電子オルガンの類なのかは不明。パネルの文字が全てキリル文字!なので英訳した紙が貼ってある(笑)。鍵盤のサイズもちょっと変で、西側(!)のキーボードとちょっと違う。普通のピアノサイズの鍵盤といわゆるミニ鍵盤との中間サイズというか、中途半端な大きさなの。


音は非常に独特で、聴いたことのない感じ。けっこうチープというか荒っぽいというか、はっきりいっちゃうと汚っぽい音なんだけど(笑)、使い方がうまくてそれが味になってる感じ。


あともう1台、ホーナーの電子アコーディオン "Electronium" 。胸に抱えるのではなくスタンドに固定して使用。これが、ミニムーグのベース音もかくやという図太い音でビックリ。電子アコーディオンのはずなのだが、どういう仕組みで蛇腹で音をコントロールしているのかは不明。なんらかの方法で蛇腹の動きをヴォルテージコントロールに変換しているのかな??


以上。