榎倉康二展など@東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/top.htm
- 榎倉康二展
- mot annual 2005 愛と孤独、そして笑い
- 特別展示「アルス・ノーヴァ−現代美術と工芸のはざまに」
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-05.htm
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-06.htm
http://www.mot-art-museum.jp/ex/stan.htm
榎倉康二観たかったから出かけたのだが調子に乗って3つハシゴしたら流石にクタクタになった。(^_^;;
榎倉康二展
ちょうど学芸員によるギャラリートークがあったので便乗させてもらう。
80年代以降の“Figure”シリーズ、“干渉”シリーズなど左右数メートルあるモノクロの大作がやはり見応えがある。
共通して見られる表現はこんな感じ:
- キャンバスを油彩で鏡面のように磨き上げた漆黒の画面
- その黒色の面と余白の境界面の処理:互いに侵食するような(グラデーションではない)
- 油を浸み込ませることによる滲み:朧ろ月に傘がかかるような効果
- 大きな角材を「版木」として布に転写:やはり回りに油による滲み
学芸員さんによると、滲みや絵具の垂れに見える部分も、どこまでが偶然の産物でどこまでが意図しているまたは“描いてる”か、わからないとのこと。こういう拘りをみると、その作家性の強さから、やはり“もの派”のモノをそのままポンと置くような表現とは、ぱっと見似たように見えるが、似て非なるものであろう、と。なるほど。
俺の感想としては、作者のコンセプチュアルな意図を別にして単純に鑑賞してみると、対象の肌理(きめ)に対するフェティッシュなまでの拘りを強く感じた。
漆黒のタブローの“照り”と、それと対極的な布のざっくりとした風合、写真作品では人体の皮膚をクローズアップしたシリーズがあったり、サイトスペシフィックなインスタレーションでは土を執拗に篩い分けして微粒子にし、練り上げて漆喰のような仕上げにしてみたり。
mot annual 2005 愛と孤独、そして笑い
今年は女性アーティストの特集なのだよね。しかし....。いやー、狂っとるな、みんな。
嶋田美子のインスタレーションは、家族の秘密というテーマで来場者に投稿をしてもらい、選ばれたものが、展示されている箪笥の引き出しの中にしまわれて、来場者はこっそりそれを覗いてみる、という。そんで選ばれてるのが、ちょうど2ちゃんねるのメンヘル板とか人生相談板にあるシャレにならない壮絶系レスみたいのばっかなの(ネタバレになるから書かないけど)。非常にどよ〜んと落ち込むというかイヤな気分になるという。それが意図なんだろうけど。
出光真子のあまりにも正論で判り易過ぎるPC(パソコンじゃなくいわゆるポリティカルコレクトネス、政治的に正しいって奴)系のビデオ上映は嫌い。
鴻池朋子は、ゴスっ娘は気に入るのではないか。澁澤龍彦とか種村季弘とか寺山修司とかが好きな娘とか。ただ今回の企画意図には合ってない気が。
アート遊覧でのインタビュー
http://www.art-yuran.jp/2002/04/vol39.html
Googleのイメージ検索
http://images.google.co.jp/images?q=%E9%B4%BB%E6%B1%A0%E6%9C%8B%E5%AD%90&hl=ja&lr=&rls=RNWE,RNWE:2005-09,RNWE:ja&sa=N&tab=wi
- 作者: 澁澤龍彦,鴻池朋子
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2004/03/20
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
- 作者: 鴻池朋子,スタイナー翻訳ビューロー
- 出版社/メーカー: 青幻舎
- 発売日: 2001/12
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
今回の企画の意図からすると、イチハラヒロコや 岡田裕子や澤田知子のなんというか「やけっぱちパワー」みたいのが出色だったと思う。
- 作者: イチハラヒロコ,ケリー伊藤,南平妙子,三修社編集部
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 1999/11/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 9人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
- 作者: 水戸芸術館現代美術センター
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 1994/10/01
- メディア: 大型本
- 購入: 3人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
- 作者: 澤田知子
- 出版社/メーカー: 青幻舎
- 発売日: 2004/04
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (26件) を見る
- 作者: 澤田知子
- 出版社/メーカー: 青幻舎
- 発売日: 2005/02
- メディア: ハードカバー
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
「アルス・ノーヴァ〜」では、橋本真之「重層運動膜(内的な水辺)」という銅製の(ブロンズではない。まさか叩き出し?)作品が凄かった。二重構造になってて中にまた構造体があって、まるでクラインの壷みたいになってんの。凄い技術だ(たぶん)。
帰路、ラーメン「蘭丸」。となりの「こうかいぼう」はスープ終わったとのことでもう閉まってた、残念!でも蘭丸のラーメンも大好き。
http://gourmet.livedoor.com/item/300/i20300040/
http://gourmet.livedoor.com/item/300/i20843576/