手塚夏子WS@門仲で発表したこと

8/11・12の2日間、ダンスの手塚夏子さんが主催するワークショップに行ってきた。


手塚夏子
http://www.members.aol.com/natsukote/top.html
http://natsukote-info.blogspot.com/2007/07/1.html

あそびを通して街を観察する-1
手塚夏子の観察ワークショップ/もんてんことばのばシリーズ

出発点は門仲天井ホールです。そこからまず街を見下ろしてみましょう。それから、どんな方法で街を観察できるか話し合い、グループに分けて観察開始!グループごとに違う視点で観察し、手作りの地図を作ります。もちろん一人きりのチームでもオッケー。いつも見慣れた街、ただ通り過ぎるだけの街を、違う視点から眺めてみたら、小さな驚きがいっぱい詰まった宝の地図が出来上がるかも!

日時|2007年8月11日(土)12日(日)全2回・13:00〜18:00
進行|手塚夏子(ダンサー・振付家
アドバイザー|有田美香子(ダンサー・振付家・景観プランナー)


参加者は手塚さんご夫婦&お嬢さん息子さんのキリンちゃん・有田さん・門天の黒崎さん、他数名。後から作家の枝川公一氏。


まずは手塚・有田さんから企画主旨と方法のオリエンテーション。“街の要素”を抽出してみたい、みたいなお話。続いて門天ホールの窓から街を見渡して「観察」してみたい場所のめぼしをつけ、それぞれ街に散っていく、ということに。暑いから(笑)出たくない人は出ないで上から見続けるだけでもOK。


んで、俺が行ったのは、1日目はここらへん。「A」が門天の場所。

衛星写真で見るとこんな感じ。


ここらへんを歩いてみようと思った理由は、じつは、昔、女房の実家の親戚の人々と話した話題がきっかけになっている。


女房の実家に年末年始に飲みに行っていたとき、親戚の人で深川/門前仲町周辺出身のかたがいて、街の話題になったのだが、これが話が全く噛み合わなかったのである。そりゃあ何十年も前の話だから街の様子が変わっているのは当たり前なのだが、一番噛み合わなかったのが、「川」の話題だった。木場の材木を運ぶためにこの街を縦横に走っていた昔の運河や水路は、その殆どが埋め立てられるか暗渠になっている。「ほら、富岡八幡と数矢小学校の裏って、大きな川だったじゃない?」「は、はぁ、そうだったみたいですね....」みたいな。


この“富岡八幡と数矢小学校の裏にあった大きな川”が、上記画像の高速道路、「首都高速9号深川線」である。川は暗渠になり、上には高速道路が走っている(東京の高速道路は川か、もと川だった場所に建てられている例が実に多い)。


これは、いわば“川の廃墟”だと思うのだ。


んで、この街には、“川の廃墟”に直行する形で、あちこちに“川の幽霊”とでも言うべきものが点在している。“川の幽霊”とは、俺の勝手な命名だけど、川と川を繋ぐ小さな運河や水路が埋め立てられて遊歩道や公園になっている場所を指す。


これが、けっこう良く観察すると面白いのだ。

  • 無意味な緑地がある:水路を埋め立てて植栽したあと
  • 土台や塀が、やけに頑丈:護岸を流用してるから
  • むやみと細長い:元・川や運河や水路だから
  • 公演や遊歩道の名前に「川」「堀」などの文字がついている
  • 近くに倉庫がある:かつて物流・水運に使われてたため
  • 意味不明な“トマソン”的建造物がある:何かの設備の名残と思われる
  • 突き当たりに、まだ“生きている”川に行き当たる

以前から、こういう面白さがあるなぁ、とは思っていたのだが、今回よい機会だから、いっそのことジックリ観察してやろう、と思った次第。題して「川の幽霊を探す」探索行。夏といえば幽霊でしょ。物凄く暑かったけど(笑)


以下に、歩きながら撮った写真を示す。


謎の緑地。これ、明らかに水路か、ドブだった跡だろう。



緑地の部分が水路、家屋や事務所からは短い橋がかかっていて道路に出るようになっていた名残りと思われる。


途中にあったコインパーキング。塀の壁がなにかの護岸の跡だったらしくヤケに分厚い。

ここを振り返ると....小さな祠と鳥居がある。

高速をくぐって道を渡ると、ありましたよ、“川の幽霊”が。名前もズバリ「亀堀公園」“堀”の文字キターーーーーー!!

入口近辺の左右の土台。むやみと頑丈。

右側の土台の内側。ブロックが積んだようになっているのが分かる。この内側が川だったわけだね。


公園に入ってみると、これがまた“トマソン公園”とでも呼ぶべき代物だったのである(笑)。


まず右手に謎の設備。

とりあえずロープにぶら下がってガーーーっと行く遊具が据えてあるが、周囲の設備が意味不明。パッと見、スケボーかローラースケートの練習用バンクかと思ったんだけど、中央部、土だし(笑)。


バンクもどき(?)の頂上部にある、謎のコンクリ建造物。なにか杭をぶった切った残り?

左右に2本ずつ計4本ある。座ってみたり、上り下りしてみたが、どうみても休憩用とも健康維持とも思えない。


公演を奥に進むと、この杭(?)は、断続的に一直線上に並んでいるみたいだ。なんか、植え込みを囲むようにベンチ状にしてある例。

でもココに座って何をしろと?何を眺めろと?目の前の3本のヒョロヒョロした植木?


コンクリ製ミステリーサークル(笑)

ひらべったい円形のすり鉢状の建造物。用途不明。

中央部は水抜き用のスチール格子が嵌められている。でも周りには噴水とかシャワーとか、水関係の設備はゼロ。

すり鉢を見つめる謎の凹字状コンクリ建造物。前後に対になって2個ある。

これも意味・用途不明。なにか橋のようなコンクリに、柵を作って囲ってある。用途を無理やり想像してみると、“陣取り鬼”の陣地をコンクリートと鉄柵で作ったようにも見えるが...。

“陣取り鬼”の陣地を囲う謎の墓石状建造物。


これは用途が明確な施設。砂場に囲いがしてあってママさんが見守れるようになっている。これは用途・目的がクリアーで謎な部分は無い。


さらに進むと謎の杭(?)は木製に変わる。

ここが公園の突端で.....ここを通り抜けると....

仙台掘川にたどり着く。