岡崎乾二郎 個展「ZERO THUMBNAIL」第1期
美術史/批評の林道郎氏ご夫妻がやっているギャラリー「A-things」で、岡崎乾二郎の個展。
A-things
http://athings.exblog.jp/
非常に小さなキャンバスの小品が並べられている。例の絵の具をベタッと左官がセメント盛るみたいに塗った作品群だが、画面が小さいので、ちょっとうす塗りというか、クレープの生地を塗ったくらいか。作品タイトルを以下に記す。ただし画面とは全く関係ない。
- ちんぷんかんぷん(大黒天の挨拶)
- アポロンのアタマ(ダフネの腕)
- 骨と肉でできた物体(深呼吸)
- 鼻息と歯ぎしり(内省のための媒体)
- 猿、椰子の実を投げる(私はハッカとトリカエル)
- 目が覚める前の鼾(大あくびに非ず)
- 植物の有する心の活動(植物性脂肪)
- 頭寒足熱(ハルモニアの国外逃亡)
- 立て続けの口上(結構なお建前)
- 知り合いなのに言葉を知らない(裏庭にねている犬と軒下のつばめ)
- 足したり引いたり(ダイモンの領域)
- 飛ぶのは骨が折れる(魚を食べて生きている)
- 天に向かって落下(掌上に編まれた因果の網目)
- 雲の中で聴いた鐘の音(左様なら)
- 一体全体(盗ろうにも盗るものがない)
- 海の底の岩と岩の間(ノコギリ魚の歯にかかる)
- 平らであるという想念(お愛想はナシ)
- 喜びはなぜ私の顔を赤くするのか(恥ずかしがる事ではない)
- 夢に見ただけの結構なもの(逃がした魚は泳いでいる)
もう展示換えして第2期が始まってるはずだ。