山内桂:北海道・東京・欧州ツアー&新録CD-R


山内桂氏の5・6月のスケジュールは、札幌と東京での演奏と、欧州ツアー。注目は、札幌での宝示戸氏とのデュオ(これ聴きてー!)、吉祥寺GRID605でのSachiko Mとのデュオ再演(これは予約済み)、ジェイソン・カーンとのレコーディング、ドイツ在住のリコーダー奏者/音楽療法研究者の山田衛子氏とのデュオ。


スケジュール - 山内桂のサルモサックス
http://salmosax.com/cs.html

●5月18日(金) 20:00
宝示戸亮二(ピアノ)
くう (札幌市中央区南1西20 LOGビルB1) 011-616-7713
3500円(3000円)+オーダー
http://homepage2.nifty.com/nma/info/hojito-07.html
NMA / 011-742-3458 / nma-1983@mbr.nifty.com


●5月19日(土) 19:30
solo & duo with Sachiko M
GRID605 (東京JR吉祥寺駅公園口)
2000円 定員30人(予約制)grid605@hotmail.com
http://d.hatena.ne.jp/GRID605/20070519


●30 May (Wed) 19:00
Katsura solo
atelier "Brussels Language Activities Beatrix"
(Rue J.G. Eggericx 3, 1150 Brussels Belgium)
5 euro


●31 May (Thu) 20:00
Theodossia Stathi(dance)
(Brussels)


●7 June (Thu) 21:00
"curating touch 20"
Keir Neuringer, Luc Houtkamp, Yedo Gibson/saxes
TAG (stille veerkade 19-2512BE the Hague Holland)
http://www.tag004.nl


●8 June (Fri) 20:30
Katsura solo
Cafe Journal (Ubierring 18-50678 Kologna Germany)


●10 June (Sun) 21:00
Katsura solo
also, Laptoporchester Berlin
Ausland (Lychener Str. 60 Berlin Germany)
http://ausland-berlin.de/offen/viewEventEntry.do?blog:blogid=22701


● June
Eiko Yamada (recorder)
(Heidelberg Germany)


●15 June (Fri)
(Milano Italy)


●19 June (Tue) 20:15
Tomas Korber(electronics), Christian Weber(b)
WIM (Magnusstrasse 5 Zurich Swiss)


●20 June (Wed)
recording with Jason Kahn


●21 June (Thu) 21:30
Tomas Korber(electronics), Christian Weber(b)
CAVE12 (12 bd de la tour 1205 Geneva Swiss)
http://www.cave12.org/


●23 June (Sat) 20:01
Dante Feijoo(sax), Sharif Sehnaoui(guiter)
at Dante (Couturier 93120 La Courneuve Paris France)
interphone SNIEZEK/FEIJOO


Sachiko Mさんとのデュオについては、web-cri から、野々村 禎彦氏のレビューを参照。これは行くっきゃないだろう。人数限定だが。
http://www.web-cri.com/
(06/08/28 Sachiko M - 山内桂 Duo Improvisation)

 この日のライヴは、Sachiko Mのキャリアの中でも特別なものだったのではないか。彼女と生楽器の共演では、サンプラー発振音をロングトーンや余韻と共鳴させるか、発振器の鋭いノイズで器楽的なフレーズを分節ないしフレーミングするか、いずれかのパターンに帰着するのが常だった。彼女が加わったセッションの記録としては最良のものと思われる、ティルパリー、ハウジンガー、ダーフェルデッカーとの《Absinth》(GROB, 435) での彼女の役割も、まさにそういうものだった。だがこの日は、彼女がソロを取る場面がしばしば訪れた。サンプラー発振音を保つ場合も、COSMOSでのプレイのように、すべてを共演者に委ねる鳴らし方が可能だった。

 他方、山内にとっても、この日のプレイは特別なものだった。プロ活動最初期のプレイは共演者とは無関係に手持ちの音型を吹くだけ、次の段階では全面的に相手に合わせるだけだった。近年ようやく、セッション用の語法が整理されてきたが、それはソロでの探求とは無関係だった。だが、この日初めて両者が矛盾なく一体化した。この特別な関係性はこのふたりだけの化学反応であり、この日限りで終わらせてしまうのはもったいない。当分は常設ユニットとして定期的に活動し、行けるところまで行ってみる価値があるのではないだろうか。


最新アルバム“Patiruma”について、角田俊也氏の「寡黙で繊細な音盤たち」での素晴らしいレビュー。


“Patiruma” 山内桂 - 寡黙で繊細な音盤たち
http://d.hatena.ne.jp/omay_yad/20070504

息詰まるようなフリーのソロ演奏を倦厭する者にとってこのアルバムは朗報である。楽器がサックスであることすら忘れてしまうような豊かな響きがある。息が風となって演奏家を通して聴こえてくる。短いフレーズを繰り返すことで、あるいは管を通過する息の強弱に身を任せることで、演奏家の姿は残像のように消えていくようである。


そして、今年2月に tamaru 氏と録音した演奏が、会場で手売りされる予定:


山内桂&TAMARU 「WINTER 2007」
http://blog.livedoor.jp/installing/archives/51241335.html

2月18日、山内さんが上京された折に、自宅近くのスタジオで録音。 広くはない場所だが、募集した数人に聴衆として立会いいただく。 昨年の暮れあたりから、時間と見詰め合うような長尺の即興体験に 身を置くべきだという気持ちになっており、この日も、あらかじめ 1時間のデュオということで、山内さんにお願いする。


俺、「立会い」にご招待されていたんだけど、どうしても所用で行けなかったんだよ!俺の馬鹿!絶対手に入れるぞ。


あと、山田衛子女史は、ブロックフレーテ(リコーダー)によるソロアルバムが若尾夫妻のmesosticsから出ているが、これは凄く良いよ。管楽器によるフリー・インプロヴィゼーションに興味のある人は絶対聴くべき。オススメ。
http://www.d6.dion.ne.jp/~kwakao/label.html
http://members.jcom.home.ne.jp/barberfuji/mesostics.html