デービッド・フォコス展


こちらは、延びたといっても、めでたい話題。


ここで取り上げた「デービッド・フォコス展」は当初1月一杯の予定だったのが、2/23まで会期延長されている。これが予想以上に素晴らしい内容だった。オススメ!
http://d.hatena.ne.jp/Bushdog/20070112/p2

エモン・フォトギャラリー
http://www.emoninc.com/
デービッド・フォコス展
http://www.emoninc.com/test/exhibition/david.html
DAVID FOKOS - 公式サイト
http://www.davidfokos.net/


ブログでの感想を拾ってみた。概ね好評である。
http://technicolorgirl.blog78.fc2.com/blog-entry-46.html
http://d.hatena.ne.jp/RikoS/20061218#1166543608
http://blog.livedoor.jp/tunes1/archives/51335628.html
http://d.hatena.ne.jp/ikkomasuda/20070106/p1
http://blog.memoryrecord.com/index.php?itemid=94770


静謐で美しい。素晴らしい写真だ。公式サイトで "Water" と分類された、長時間露光で海や湖を撮った写真を見てくれ。
http://www.davidfokos.net/water.htm

デービッドは被写体(撮る対象)に対して、20秒から長いときには1時間もの露光時間(レンズを通してフィルムに光をあてる時間)をかける。それが、出会った景色の印象を感じるままに封じ込めようとして、彼が辿り着いた表現技法なのだ。


長時間露光により水面の波や波紋や漂流物は消し去られ、サテン(朱子織)の布地か、粘土質の細かい粒子の泥のように見える。言わば、時が銀塩フィルムの表面を拭い去っていったかのような印象だ。


あと実際に近くで観て初めて気づいたのだが、この人の、構図への徹底した、執拗ともいえるコダワリは異常。


例えばここ↓の左上や
http://www.emoninc.com/test/exhibition/david.html
ここ↓の右下に出ている、 "Four Poles" という作品。
http://www.davidfokos.net/water.htm
4本の杭の、満潮時に水が上がってくる位置までが黒く濡れているのだが、その境目のラインと水平線が綺麗に並ぶように構図がとられている。


さらに凄いのは、ここ↓の最初(左上)の "Passage to the Sea" という作品。
http://www.davidfokos.net/water3.htm
Webの画像では判別できないが、入り江の両端に立てられた2本のひし形の標識の、ここ→◆←の角と、入り江の向こうに広がる水平線が、まるでカミソリでスッと線を引いたようにピッタリ揃えてあるのである!すげぇー。近づいてこれに気づいたときは鳥肌が立った。


写真が好きな人や、こういうの↓に惹かれる人は、是非足を運んでみるといいと思う。


PS
>ご来訪の皆様&マイミクの方々:
俺は写真については全くの門外漢でド素人なので“写真論”みたいの吹っかけないで下さいね。ほら、あんじゃん、「表象のディスクール」とか「視線のエクリチュール」とかそういうの。俺、あの手の言説、全然分かんないんで。馬鹿にしてるとかじゃなくて(汗)ホントに無知で分かんないの。