8月の注目ライブ


えーい。湿っぽい話ばっかりでどうもいけねぇや。今月の注目してるライブを一気に載せちまえ。


ただ、これの全部に行けるかどうかは若干、微妙……。何しろ急な出費(かなり痛い額)があったからなぁ(泣)。明日またセガレを検査に連れてかなきゃならないし…。
(>_<;;)

8/5:(h)ear rings vol.6@千駄ヶ谷Loop-Line

http://www16.ocn.ne.jp/~hearring/
http://www.loop-line.jp/

  • Rafflesia : Sachiko M (サインウェイヴ) + 伊東篤宏 (オプトロン)
  • Analogic : 坂本拓也 + 中村修
  • 吉村光弘 (マイクロフォン・フィードバック)
  • 大谷能生 (サックス)


ポストSachiko-M/中村としまるの最右翼(俺が勝手に決めた、我ながら俗っぽい)、吉村氏の主催する音響/サウンドアート系イヴェント。今回のトリはSachiko-Mと伊東篤宏による新ユニット「ラフレシア」か。


吉村氏のアコースティック・フィードバックは、この手のパフォーマンスをする人の中から、頭ひとつ抜けたな、という手応えを感じた(7/9付日記 http://d.hatena.ne.jp/Bushdog/20050709 参照)。“Off Site以後”の音響系即興演奏に興味のある人は行ってみることをお勧め。

8/7:モネノヒビキ@高円寺百音

http://www.h6.dion.ne.jp/~cafemone/index.html

  • 山内桂(サックス)
  • 秋山徹次(ギター)
  • 吉村光弘(マイクロフォンフィードバック)

同じく(h)ear ringsの吉村氏が主催するイヴェントが、高円寺の小さなカフェで山内桂氏と秋山徹次氏を迎えて。山内氏はゆっくりとだが決して歩みを止めていないところがスゲー。


予約は不要とのことだが小さなお店で入れる人数に限りがあるようなので、行くならお早めに、とのこと。

即興演奏会あります。
IMPROVISED MUSICーノイズっていうんですか。
『音』『響き』を聞きます。
サックス、ギター、マイクロフォンフィードバックと百音の音です。
振子時計の音、製氷機/冷蔵庫の音、流れ星の路の音。。。
何だか不思議な世界。お気軽にどうぞ。

お店の人、この手の音楽あんまり馴染みないんだね(笑)。

8/8〜:マイケル・エヴァンス+サム・ベネット デュオ2005

8/8〜8/14、京都・名古屋・東京。詳しくはキャロサンプさんのサイトを。
http://www.callithump.info/


俺が気になるのは8/11 with 吉田アミ&秋山徹次@六本木Super Delux。
http://www2.tky.3web.ne.jp/~amie/info/
http://www.super-deluxe.com/schedule/schedule.php?lang=JP

8/15〜:ジョエル・レアンドル・ジャパン・ツアー


8/15〜8/23、埼玉・東京・滋賀・兵庫で。
http://www.japanimprov.com/japantour/leandre/


俺が行きたいのは8/15の上尾Barber富士と8/16のSuper Delux。できれば両方行きたいのだが、どうなるか…。8/14が夏祭り(http://www.tomiokahachimangu.or.jp/)で、御神輿を担ぐので翌日以降死んでるのではないかという気もしないではない(笑)。

8/20:homeogryllus japonicus orchestra Vol.2@原美術館


http://greatyearsoundings.jp/
http://greatyearsoundings.jp/event/hgjo2.html


これはけっこうお勧め(他もお勧めだけどさ)。アート系企画集団“Great YEar soundings”が主催する、数百匹の鈴虫によるコンサートが品川の原美術館で。そう、本物の生きてる鈴虫。

homeogryllus japonicusはスズムシの学名で名前にjaponicusとあるように、古来から日本で親しまれてきた虫である。その名前はマツムシ(この当時マツムシとスズムシの分別は無かった)として、源氏物語万葉集にも登場します。 homeogryllus japonicus orchestraはこのスズムシの鳴声をアンプリファイ、ミキシングし、異化するGreat YEar soundingsのパフォーマンス/インスタレーションです。


去年の第1回コンサートでは、透明の押入れ収納家具*1みたいな容器数十個の中に無数の鈴虫を飼って、鳴き声をマイクで拾い、少し加工して(ディレイやMooger-Foogerのフィルタやリングモジュレータを使っていた)原美術館のカフェ中に置いた多数のスピーカーから一斉に流す、というパフォーマンスだった。


虫の音とその倍音が重なり合ってみっしりと会場中を満たす中、灰野敬二が水晶玉を覗いて呪術をかける魔術師のようにAresis AirSyinthとAirEffectsに手をかざし、現代音楽の作曲家で音律関連の音楽学者でもある藤枝守が自作楽器*2を操る。去年行ったコンサートではベスト何位に入る面白ライヴだった。


今年は自作楽器「アナポラス」*3その他を使う音響仙人、鈴木昭男と、アヴァンギャルドホーメイ歌手、山川冬樹。さぁどうなるか。


これを読んでワクワクした東京在住のアナタ、即予約だ。人数限定だから急げ。

8/22:金野吉晃@入谷なってるハウス

http://members.jcom.home.ne.jp/knuttelhouse/


盛岡在住のサックス/ギター奏者であり、歯医者さんでもあるOnnyxこと金野氏の久々の東京での演奏がなってるハウスで。

  • 金野吉晃(sax,etc.)
  • 神田晋一郎(p)
  • 近藤秀秋(el-g)
  • 河崎純(b)

ギタリスト近藤秀秋氏を主催として、現在の即興音楽シーンに鋭い一石を投じるアソシエイツ、EXIAS−Jの面々が金野吉晃氏をフロントに迎えて、シャープな前衛音楽を展開します。

金野氏はサックス奏者としても優れているが、実は非常に達者なタッピング・ギター奏者でもある。エレキギターでいう“ライトハンド奏法”ではなく、チャップマン・スティックみたいな両手タッピングなの。フルアコースティック・ボディのいわゆる“ジャズ・ギター”でこういうスタイルで弾くのはかなりユニークだ。音も凄く綺麗。

8/24:百歳の軌道@中野富士見町PlanB

http://www.japanimprov.com/saitoh/saitohj/schedule.html
http://www.i10x.com/planb/index.html


これは文句無くお勧め。60年代末から続くいわゆる“フリー・インプロヴィゼーション”という演奏行為の、最も豊かな結実のひとつ。前々回の演奏についての俺のレビューはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/Bushdog/20050613


優れた即興演奏とは、こういうものなのだよ、と声を大にして言いたい。ぜひ一度経験を。

*1:テレビショッピングで「今なら3個で9880円!更にもう1個お付けします!」「すご〜い!コレはお徳!」みたいなヤツな(笑)

*2:長さ2m程の角材にギター弦かピアノ線を張ってそこにビーズを通し、傾けると倍音の出方が変わるのをエレキギターのPUで拾うという音具。名称不明。

*3:バネと缶で出来た糸電話みたいな楽器。缶に声を掛けて出る音をマイクで拾う。たったコレだけで驚くべき奥行きのあるエコーサウンドが得られる